まず
老視とは
加齢に伴う水晶体の弾性の低下により調節力が低下した状態をいいます。
簡単に言うと、年をとって水晶体が硬くなることで、水晶体が膨れにくくなりピントを合わせることができなくなり近くのものが見えにくくなる状態です。正視(正常)の人では、42歳頃に始まって63歳頃まで進行します。遠視の人では、30歳代でも症状が出現することがあります。老眼の度数を加入度数で表しますが、この調節力の衰えはほぼ年齢と一致するので、加入度数は40歳から5歳刻みに+0.5ずつ上がっていき、60歳以上では+3.0になります。
■こんな症状はありませんか?
- 1 携帯電話やスマートフォンの文字がぼやけて見えにくい。
- 2 目線を遠くから近くに、近くから遠くに変えたときに、すぐにピントが合わないことがある。
- 3 仕事中、夕方になると書類が見えにくく感じる。
- 4 最近、目が疲れやすく、しょぼしょぼする。
40〜45際くらいになってこんな症状が現われてきたら老眼かもしれません。
コンタクトレンズ装用者の老眼への対応方法としては、
- やや弱めの度数のコンタクトレンズ(コンタクトレンズの度数を中間距離に合わせる)
- コンタクトレンズと老眼鏡の併用
- コンタクトレンズを近くに合わせて、コンタクトレンズの上から遠用眼鏡の併用
- モノビジョン(コンタクトレンズの度数を片眼を遠くに、他眼を近くに合わせる)
- 遠近両用のコンタクトレンズ
などがあります。
■遠近両用ソフトコンタクトレンズは、遠くを見るための度数と近くを見るための度数の両方が入っています。遠く用と近く用の度数の配置は、レンズの種類によって様々ですが、すべて
同時視型で、
中心部分が近用で度数が徐々に遠用へと変化するタイプのレンズと
例)
CIBA
1Day デイリーズ プログレッシブ。
クーパー
プロクリア ワンデーマルチフォーカル
ボシュロム
メダリストプレミアマルチフォーカル
中心部分を遠用で徐々に近用へと移行するレンズがあります。
シード
マルチステージ。
それぞれ 加入度数もちがいます。
遠近両用コンタクトレンズは、メガネをかけずに素顔のままでいられることが最大の利点です。
どうして1枚のレンズで手元も遠くも見えるの?